近年の音楽業界では、配信リリースのみでCDを作らないケースが増えてきました。
CDが主流だった頃は、「ジャケ買い」という言葉が生まれるほど、重要視されていたジャケットデザイン。デジタル配信時代の今、CDジャケットの役割も変化しています。
そこで今回は、CDジャケットのデザインにこだわるべき理由と、デザインを依頼する際のポイントについて説明します。
CDジャケットのデザインにこだわるべき理由
デジタル配信時代におけるジャケットデザインの重要性
音楽配信サービス(例: Spotify、Apple Music)では、ジャケットのトップ画像、アーティスト名、タイトルのみの表示レイアウトが一般的です。そのため、ジャケットは視覚情報の中心となり、アーティストや作品の印象を伝える重要な役割を果たしています。
日々配信される曲の中からリスナーの目を引くためには、インパクトのあるジャケットが必要です。CDのようにパッケージを手に取ることがないからこそ、よりジャケットデザインにこだわるべきと言えるでしょう。
SNSの影響力とCDジャケットデザインの関連性
CDジャケットはSNSでの宣伝にも使いやすく効果的です。とくにInstagramでは、ジャケットと同じ正方形のフォーマットが主流となっており、ジャケット画像を簡単にシェアしやすいという特徴があります。
ゆえに、ジャケットのデザインは「いかにインパクトがあるか」「見た人を惹きつけられる、クオリティの高いデザインか」の二点が大切なのです。
良いデザインであれば多くのユーザーの目に留まりやすく、投稿を見た人がリスナーとなってくれる可能性も高まるでしょう。
実際にデザインを依頼しよう!どうやってイメージを伝えたら良い?
イメージを伝えるときのポイント
CDジャケットのデザインをご依頼の際は、以下のポイントをデザイナーにお伝えください。
- タイトルの意味、理由(なぜそのタイトルになったのか)
- 曲や歌詞の中でいちばん推したい、大事なポイントはどこか
- どんな色味・色調で作りたいか
- 曲調について
具体的な情報が多いほど、デザイナーとのやり取りがスムーズになります。歌詞の中でとくに推したいフレーズや重要なメッセージがある場合、それにフォーカスしたデザインも作成できます。
色味については、赤系・青系・緑系・紫系など、漠然としたイメージでかまいません。
これだけは外せない、超重要ポイント!
デザインのミスマッチを避けるためにも、曲調は必ずお伝えください。歌詞と曲のイメージだけでは、「激しい曲だと思ってデザイン制作をしたら、実はバラードだった……」という事故が起こってしまいます。
モダンクリエイティブではデザイン打ち合わせの際、可能であればデモ音源のご提出をお願いしております。もしデモ等がない場合は、曲調について詳しい情報を頂けると、曲とデザインの不一致を防げます。
<例>
「バンド名は〇〇で、V系だけど曲調はメタルコアな感じです。今回のシングル曲はそこにEDM要素を取り入れている感じの曲調なので、少し機械っぽい、デジタルっぽい感じ、近未来っぽい雰囲気もデザインに入れてほしいです。色味は青系がいいです」
デザイン依頼時の注意点
「〇〇ってバンドの□□ってCDのジャケットみたいなの」といった要望はNGです。
ジャケットデザインは、自分の中で「こうしたい!」と明確なビジョンがあってこそ。他のデザインを真似するだけでは、オリジナリティに欠けるばかりか、二番煎じの印象を与えてしまいます。
デザイナーによっては、「じゃあ□□をデザインした人に依頼したら?」と思われてしまうでしょう。
OKな伝え方
具体的なデザインやレイアウトの例として、他アーティストのデザインを挙げるのはOKです。
<例>
- 「〇〇ってバンドの□□ってCDのジャケットみたいに、アー写を全面に押し出したデザイン」
- 「〇〇ってバンドの□□ってCDのジャケットみたいに、コラージュで作ったデザイン」
- 「〇〇ってバンドの□□ってCDのジャケットみたいに、風景にタイトルが大きめに載っているデザイン」
このような伝え方であれば、他のジャケットを参考にしつつも、オリジナリティを持ったデザインが実現できます。
自社事例紹介
実際にオーダーいただいたデザインをご紹介いたします。
自社事例① SHIVA 『 BLOODY SKIN』
SHIVA 『 BLOODY SKIN』
オーダー時のご要望
- タイトルを大きく載せたい
- アー写を表紙に使いたい
- タイトルがBLOODY SKINなので、デザイン全体が血に染まっている感じ
- 激しいだけじゃなく綺麗な感じもほしい
※オーダー時に表題曲のデモ音源をいただきました。
自社事例② 0.1gの誤算『溺愛ヤンデレボーイ』
0.1gの誤算『溺愛ヤンデレボーイ』
オーダー時のご要望
- 真ん中に大きくハート
- そのハートの中に歌詞を詰め込んでほしい
- タイトルが「ヤンデレボーイ」なので、全体的に病んでるイメージ
- ダークな要素とポップな要素も混ぜ込んで欲しい
※オーダー時にはすでに表題曲のレコーディングを終えられていて、ラフmix音源と歌詞を頂きました
自社事例③ 花音『悪癖』
花音『悪癖』
オーダー時のご要望
- 和風(浮世絵風)のデザインを使いたい
- 自分の写真と好きなもの(愛用ギター・ボディピアス・馬の蹄鉄リング)を散りばめたい
※タイトルの『悪癖』、アーティスト名の『花音』のロゴイメージは、デザインに合うようにお任せでお願いしたいとオーダー頂きました。
自社事例④ 終焉デスペラード『終焉-目眩く夢-』
終焉デスペラード『終焉-目眩く夢-』
オーダー時のご要望
- 和風
- サイバー
- 近未来
- ダーク
- 以上のニュアンスを組み合わせて制作してほしい
自社事例をもとにもっと詳しく解説
こちらの記事では、自社事例をもとにCDジャケットができるまでを詳しく解説しています。合わせてご覧ください!
デザイナーになったきっかけ
グラフィックデザイナーになったきっかけを詳しくお話ししています。
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Modern Creative(モダン クリエイティブ)
CD/DVDジャケットデザイン料金例
CD/DVDジャケットデザイン料金表
◆盤面のみ | 11,000円 |
◆2P+盤面 | 22,000円 |
◆4Pフルパッケージ(ジャケ+帯+インレイ+盤面) | 38,500円 |
◆6Pフルパッケージ(ジャケ+帯+インレイ+盤面) | 49,500円 |
◆8Pフルパッケージ(ジャケ+帯+インレイ+盤面) | 60,500円 |
◆DVD用トールケースジャケット | 27,500円 |
【価格はデザイン料金のみとなります】
CDやDVDのプレス、印刷代は別途発生いたします。
(プレス業者様へお支払い)
上記よりページ数の多いものや特殊パッケージなどは、ご要望をお伺いしたのちに、お見積もりさせていただきます。
制作事例
最近のCDジャケット制作ご依頼の一例です。